ken-platzによると、3月2日〜24日の期間、お台場の特設会場において、「HOUSE VISION 2013 TOKYO EXHIBITION」が開催されています。HOUSW VISIONは、新しい常識で都市に住もうという理念を持った団体組織で、日本の伝統や価値についての自覚も芽生えを、住居という視点から再考しようというものです。デザイナーの原研哉らを世話人とし、建設業界を中心とした企業が多数参加し,建築家とコラボレーションしています。
メーンホール内部。住宅や建築に関する書籍3000点が並んでいる。
LIXILと伊東豊雄の「住の先へ」では、半屋外の空間を主題とし、土間や露天風呂、さらには蔵を備えています。伊東氏は、東北大震災後に考えを大きく変えており、日本の伝統的な知恵を現代建築に取り入れ始めているようです。
ホンダ×藤本壮介「移動とエネルギーの家」では、クリーンエネルギーの利用による生活スタイルとして、電気自動車や電動カート等を家の中で動かす家を提案。これまで、建築と自動車とは、排ガスなどの問題から内外の棲み分けが明確でした。しかし、今はその必要がなくなりつつあります。「車庫」が車の収納スペースとしてあった訳ですが、他の機能との併用が行われる等、人の生活と車の関係性は変化していくでしょう。
住友林業×杉本博司「数寄の家」では、古材やトタンといった、一般にあまり良質と思われていない素材を使い、現代の茶室を提案しています。数奇、茶室といった概念は、わび・さびの概念に代表されるように、華美な空間を良しとせず、当たり前の材料で簡素に構成する事や、経年による劣化を風情とし、プラスに捉える美学として、近年再注目されています。
TOTO・YKK AP×成瀬友梨・猪熊純「極上の間」では、海外でも評価の高い日本のトイレ空間を取り上げ、圧倒的な緑化によって快適な空間を提案しています。ウォシュレット等の便器・衛生器具の技術的配慮はすばらしいものがあり、快適なトイレ空間はますます注目されています。そんな中、その便器周りである周囲のブースは、少し軽視されているように思います。緑化、というのも快適さの面で面白いアイデアで、ちょっとした配慮を壁面や照明などに加えることで、排泄のもつイメージが変わっていくように思えます。
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